住宅ローンの基本 2019/9/17

住宅ローンを借りるのに年齢制限はあるの?高齢の場合は65歳までが多い

住宅ローンを借りるのに年齢制限はあるの?高齢の場合は65歳までが多い
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先進国の多くは「高齢化の問題」を抱えています。私たちの住む日本も例外では無く、高齢者の割合は年々増加しています。ここでは、高齢の方でもローンが組めるのか「住宅ローンと年齢制限の問題」について詳しく説明します。

年齢を重ねると、ローン審査が厳しくなる?

年齢を重ねれば重ねるほど、お金を借りるのは難しくなります。例えば、クレジットカードやカードローンでは、60歳〜65歳の「年齢制限」があります。

通常、定年を過ぎると所得が増える可能性は低いです。また、働き盛りの30代〜40代に比べると(高齢の方は)返済能力が低いと判断されます。

住宅ローンでは、更に扱う金額が大きくなります。通常のカードローンが10万単位で融資を行うのに対し、住宅ローンでは、100万円〜1,000万円単位の大きな融資が実施されます。このため、高額な住宅ローンを組むには、年齢条件が厳しくなります。

特に、長期間のローンを組むには、完済時の年齢をシミュレーションする必要があります。

住宅ローンは、何歳までOK?

住宅ローンの多くは、申込時の上限が「70歳まで」となっています。また、完済時の年齢は75歳から、最長80歳まで対応したローンがあります。

ただし、年齢を重ねれば、その分「加入できるローンが少なく」なります。これは、健康面の不安が増え、返済できなくなる可能性(貸し倒れのリスク)が高まるからです。

また、高齢になれば、住宅ローンの加入条件である「団体信用生命保険」の加入が厳しくなります。

銀行などの金融機関では、団体信用生命保険の加入が必要です。また、ろうきんの融資でも団体信用生命保険の加入が求められます。このため、健康上に不安を抱えている方は、ローンの利用が厳しくなるので注意しましょう。

団体信用生命保険「任意」のローンを上手に活用しよう!

団信の加入無しで借りられるローンに「フラット35」があります。もちろん、加入をした方が望ましいのですが、あくまでも「任意」なので、強制ではありません。

フラット35で団信に加入する場合

団信の加入無しで融資が受けられるのは、フラット35だけです。加入条件が難しい方は、フラット35の加入を検討してみましょう。

フラットにも、独自の「機構団信」と呼ばれる保険があります。もちろん任意ですが、加入時には保険料が別途必要です。また、団信以外にも安く保証を受ける方法があります。それは、民間の「収入保証保険」です。以下で、詳しく説明しましょう。

団信の代わりに「収入保証保険」を使ってもOK!

加入者が亡くなった場合、遺族に対して毎月一定額の保険料が受けられる保険を「収入保証保険」と言います。

例えば、65歳まで受け取れる保険に入り、50歳で亡くなると15年間の収入保証保険が受け取れます。仮に「月10万円」の保証が受け取れるとします、この場合年間の(保険)受取額は120万円になります。

「収入保証保険」を利用すれば、団信の加入無くローンが組めます。これは、保険の受け取り費用をローン返済に充てられるからです。まずは、団信と収入保証保険の掛け金を比較してみましょう。

団信の保険料については、住宅金融支援機構のサイトで確認してみてください。

参考:住宅金融支援機構(公式)

また、収入保証保険の保険料や保証額については、各保証保険を比較する必要があります。収入保証保険を取り扱うのは一社ではありません。

大手からネット申込できるタイプまで多種多様です。比べるのが難しい場合は「保険料の比較サイト」などを活用して、団信と収入保証保険のどちらがお得なのか確認してみましょう。

高齢を迎える前に、30代〜40代の間(遅くとも50代)までに、保険の加入を検討しておきましょう。早めの行動は「かしこいローン利用」のカギになります。

親子で返済を分ける「リレーローン」もある!

高齢でローンを組む場合、繰り上げ返済で「完済までの道のりを短くする」のが一般的です。しかし、完済が難しい場合は、親子間や二世代にわたってローンを返済する方法があります。二世帯・三世帯で暮らす方は、返済負担の分担が可能です。高齢者の方は、家族間で「世代型ローン」の利用を検討してみましょう。